江戸切子と薩摩切子

石英ガラスの切子への適否


石英ガラス
石英ガラスは石英 でできており、光学的、熱的には安定しています。例えば赤熱した石英ガラスを水中に放り込んでも、ガラスコップのように割れてしまうことはありません。
石英ガラスは溶融石英、溶融シリカ、シリカガラスなどとも呼ばれます。耐食性、耐熱性にすぐれ、非常に透明なことから、ビーカーやフラスコなど理化学用途や光ファイバーの材料などに幅広く用いられます。

切子への適否
石英ガラスは普通のガラスよりも硬く、加工して加工できないことはありませんが、手彫りで切子細工するのはとても大変です。
どちらかと言えば切子の素材としては向いていないと言ってよいでしょう。

石英ガラスの製造方法
古典的な製造法としては水晶の粉末を2000℃以上で溶融、冷却しガラス化する方法があります。しかし、この方法で作られた石英ガラスは不純物が多くあまり綺麗ではありません。
純度の高い石英ガラスを必要とする場合は、四塩化珪素の気体から化学的に製造します。
また、高温を必要としない製造プロセスとしては、ゾル-ゲル法があります。ゾル-ゲル法による石英ガラスの製造では、エタノール水溶液中で加水分解してから焼結して透明な固体の石英ガラスを作ることが出来ます。

江戸切子と薩摩切子(TOP)へ   切子グラス   ガラス素材