江戸切子と薩摩切子

クリスタルガラスの切子への適否


クリスタルガラス
クリスタルガラスは、珪砂、カリウム、ソーダ灰というガラスの主成分に、酸化鉛を添加して形成される鉛ガラスです。
酸化鉛等を添加することでガラスの透明度と屈折率が高まり、綺麗に輝くことからクリスタルのようなガラスと言われるわけです。

切子への適否
高級感があり、装飾向けのガラスとして利用されています。
硬さは、ガラスの中では軟らかいほうですので、グラスリッツェンとして、クリスタルガラスは手作業で彫る切子に最適です。
無色透明であるよりもわずかに青みを帯びた方が肉眼では「美しい透明」と感じがちなため、アルカリ金属酸化物などの着色剤を用いて調整する事も多いようです。

鉛の含有量
酸化鉛がガラス全体の24%以上のものを、クリスタル、12%程度以下のものをセミクリスタルと呼びます。
鉛の含有量が多いほど透明性が増し、屈折率が高くなり、打音が澄んできます。
このため、特にワイングラスなど工芸用では酸化鉛が多いものが好まれます。
最近は鉛を用いず、チタン化合物やバリウム化合物により、屈折率や比重を既存のクリスタルガラスに近づけた「無鉛クリスタルガラス」も作られています。

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