江戸切子と薩摩切子  
切子はカットグラスの和名。切子ガラス。切子グラス。切子細工。

切子



江戸切子として始められた技法は、一度薩摩に渡りますが、薩摩切子は衰退しました。しかしその技術は江戸に行って色被せの技法を伝えています。
現在、業界は多くの課題に対して、様々な試みをとりながら和の特色と個性を反映した日本のカットグラス工芸として普及と生き残りを図っています。
組合(東京カットグラス工業協同組合)では伝統工芸江戸切子や地域ブランドの認定を受けて活動しています。

個々の職人や加工場では職人仕事・下請け加工からの転換・多角化としてイベント会社の行うデパート催事への参加、自社製品の卸販売化や店舗・ホームページを構えての直販、異業種・デザイナーとのコラボレーション、また若手の育成も進められています。

また、作家・カットグラス作家という活動も見られます。新しい細工の方法も現れています。
これは切子職人やその師弟が、下請け加工との兼業あるいは独立して、個人として創作し日本伝統工芸展を始めとする切子作品展への出品や教室・個展の開催等を行うものです。

これらの活動は、美術大学・専門学校のカリキュラム内やカルチャー教室の切子講座においてカットグラスの指導を受けた者が修了後に始めるケースも見られます。
職人という仕事にはせず、趣味の一環として行う場合や切子作家専従のケースが多いようです。

薩摩切子は衰退しましたが、江戸切子は現在に至るまで継続しています。
その歴史は震災・戦災ほか幾多の困難を経ても途絶える事が無かったこと、また文様や用途も身近な庶民の暮らしとともに発展していったこと等から「庶民の育てた文化」ともいわれています。

職人とその加工場・工房は東京都江東区・墨田区を中心として江戸川区・葛飾区や大田区、埼玉県の一部など東京東部の周辺で各種カットグラス加工やその下請け生産を行なっています。
業態には、グラスや器を中心に切子の各種紋様の装飾などを施す「切子」と多面体グラスや時計枠・灰皿・トロフィー・オブジェあるいはレンズ等の平面研磨をする「平物」(ひらもの)の大きく2つがあります。
現在、職人・加工所間の同業組合として伝統工芸や地域団体商標の制度で江戸切子の認定を受けている東京カットグラス工業協同組合(江東区亀戸)があり、ショールームの開設・展示販売・催事・広報・体験等の事業を行なっています。2008年(平成20年)、地場産業である地元墨田区出身のTHE ALFEEの坂崎幸之助氏を親善大使に、また記念日として伝統的な模様の魚子(ななこ)にちなむ語呂合わせなどから7月5日を「江戸切子の日」と制定しました。

(ウィキペディア参照による)

 

江戸切子と薩摩切子(トップ)  切子グラス  ガラス工芸