江戸切子と薩摩切子

切子のその他テクニック


切子(グラスリッツェン)図案を彫るにはダイヤモンド針を使いますが、色々の彫り方やテクニックを知っておくことは、切子(グラスリッツェン)グラスとしての表現を豊かにします。その他のテクニックを紹介します。

切子下絵図案をカーボン紙で写す
口の細い容器や、鏡などに切子下絵図案を写す方法です。
切子下絵図案を製品の表面になるべく密着するようにして、周囲をセロテープで貼り付けます。
位置が決まりましたら、半分近くのセロテープをはがして、カーボン紙を挿入します。
挿入後セロテープは元に戻します。
ボールペンで切子下絵図案をなぞります。すこし力を入れてなぞります。
なぞり終わったらセロテープをはずしてカーボン紙を外します。
細針でなぞらって彫りこみ、カーボンを落とし、あとは普通に彫り進めます。

花びらの彫り方
花びらを彫る場合は、花びらの先端ははっきりとさせながら、花の中央付近に近づくにつれて彫を浅くします。
ほぼ中央においてはまったく彫りません。
このような彫にするのには、針の運び方が重要になります。
花びらの先端から花の中央に向かってスーッと一気に長く彫りますが、中央に行くにつれて力を抜くのです。
彫がなくなるところが多少ばらつきますから、線の端が揃わない所が自然な感じになるのです。

葉脈を彫り残す彫り方
切子下絵図案をサインペンで写すとき、外郭のみでなく、葉脈も書いておきます。
最初に外郭を細く彫るとき、葉脈は彫りません。
サインペンを消すときは、葉脈だけは残すようにして消します。
切子に彫っていくとき、その残されている葉脈部分は彫らないでおきます。
こうすることによって作品となった切子は黒い葉脈を持つことになり、変わった感じに仕上げられます。

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