江戸切子と薩摩切子

切子針の使い方基本


切子(グラスリッツェン)図案を彫るにはダイヤモンド針を使いますが、その使い方のコツを知っておいたほうがうまく彫れます。
切子図案の下絵をはずしたら、机の上に黒いフェルトを敷いて置き、その上で作業します。

輪郭線の彫り方
グラスリッツェンと言っても切子をしているわけですから、筆で描いているわけではありません。ガラスに彫刻しているのです。
ガラスの硬さに応じて針の切れ具合は、指先に入れる力で決まってきます。
輪郭線は線がかすれたり割れたりしないようにします。
かすれるのは力不足、割れるのは力の入れすぎです。(割れると言うのは2本になること)
鉛筆で書くつもりで、スーッと一息に行きます。

線の彫り方
細い線は細針で輪郭線と同じにように彫ります。
太い線は、中針を使います。 先に書いてある細線をなぞるのでが、これは一気彫りはしません。
2、3mm進んで止まり、また2、3mm進んで止まります。
洋裁に使うミシンは針の位置は同じところで上下していて、生地のほうを動かします。
切子では、ホイールが同じ位置で回転していて、切子にするグラスの方を動かします。
このグラスリッツェンでは、針は2、3mm動きますがすぐ元に戻り同じ所を動いているだけです。
グラスの方を動かして長い線にしていきます。

重ね彫り
ペン画のように何本もの線を密着気味に並べます。

彫りつぶし
太針で全体を均一に白くします。

面の彫り方
切子で言うぼかしに相当する濃淡を付けたい場合は、最初から濃淡を付けて彫るのでなく、薄い部分の濃度で全体を彫り、次の濃度のところで重ね彫し、一番濃い所まで順次重ねて彫っていきます。

点刻
針をガラス面に垂直に立て、滑らせないようにたたきつけます。

江戸切子、薩摩切子との違い
これらでは図案なしで、彫りこんでいきます。この点が違うところです。

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