江戸切子と薩摩切子

江戸切子物語(8)



切子細工は手間のかかる仕事です。
手間と時間をかけて宝石のように仕上げられる所に江戸切子の素晴らしさがあります。
割り出し線を基に切子図案の基本線や基本となる面を彫りこみ、必要によっては磨きをかけておきます。

荒削りが終わったら、細かな模様を彫っていきます。
荒削りで彫られた線や、面、交点などを見ながら微細な模様を彫るのです。
これを三番掛けと言います。

江戸切子の模様はこの三番掛けで決まってしまいます。
でも、下絵は使いません。全く下絵はガラスの面に書いてありません。
長年の匠の業というのでしょうか、それでいて素晴らしい模様になってくるのですから不思議です。

三番掛けのホイールは種類も多くありますが、荒削りのときよりは目の細かいものが使われます。

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