江戸切子と薩摩切子

棹元


型吹きガラスにせよ宙吹きガラスにせよ、吹き棹の先端に溶解したガラスを付けてこれを吹いて膨らませます。
この吹き棹の先端に付けたガラスの付け根を棹元と言い、その縁は均一でなくてはなりません。そうでないと吹いたとき肉厚が偏ってしまうからです。
最初にガラスを棹に巻きつけますが、棹をあまりガラスの中に突っ込みすぎてもいけません。まず2cmか3cmくらいにします。
巻き取ってきたガラスの縁がガタガタしてるのは、溶解ガラスの中で、一定の深さで一定の速度で棹を1回転していないということです。
このように棹元が均一でないと、肉の偏る原因にもなります。
棹元のガラスの不均一は作品の口元周りに影響を与ますので注意が必要です。
もし不均一になってしまったときは、次の種取りのとき、前回より深く突っ込み、今度は均一につけるようにします。
何回もガラスを巻きつける大物では棹元の重さも結構重くなります。
作品をポンテに移した後、使い終わった棹元が残りますが、これは別にして溜めておきます。
溶解で棹元を沢山混ぜますとガラスの透明性が損なわれるようになってきます。

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