
	「琉球ガラス」は、コーラやビールの空き瓶を溶かして再生した工芸ガラス

琉球ガラス

「琉球ガラス」は、太平洋戦争後の資源難のため、アメリカ軍基地で捨てられたコーラやビールの空き瓶を溶かして再生したことから始まる品で、沖縄県の沖縄本島を中心に生産される、吹きガラスなどのホットワーク作業のガラス工芸品です。
「沖縄ガラス」「琉球硝子」と表記されることもあります。

現在の沖縄地方には、アジアとの貿易を通じて比較的早くガラス製品がもたらされていましたし、その製造も明治時代中期には始まっていたと思われます。

戦後において、雑多な瓶を溶かして再生したことから、厚手の赤色や緑色などの多彩な色合いとなり、再生の過程で混入する気泡と相まって独特の味わいをもつガラス製品となりました。

冷蔵庫の普及と共に、沖縄でよく飲まれる泡盛をロックで飲む機会も多くなり、旧来の酒器であるカラカラから、広口で制作されたガラスコップを使うことが流行しました。このことが、沖縄が観光地化するにつれ観光客の目にとまり、その手作り感と泡盛と合う涼しげなガラス器ということで「琉球ガラス」として人気が出てきました。この琉球ガラスは、吹きガラス法で作られることが多く、切子細工が施されることはめったにありません。

現在は、いわゆる沖縄ブームもあってメーカーや工房も増え、それぞれが腕を競い合い、廃瓶だけではなく新規にガラスの溶解からの制作も始められています。新たな材料や手法なども取り入れて、表現方法も芸術的な作品から贈答品向けまで多彩になりつつあり、琉球ガラスの職人が「現代の名工」に選出されるなど、沖縄の伝統工芸や地域ブランドとして認知度を高めています。

(ウィキペディア参照による)

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