江戸切子と薩摩切子  
ワイングラス(wine glass)とは、ワイン専用のグラスのことを言います

ワイングラス


ワイングラス
ワイングラス  wikipediaより

食卓を飾るテーブルウェアとして、金銀の装飾やカットグラス(切子)の施されたワイングラスも多くあります。
大量生産される場合は、型の中に自動で吹き込まれますが、芸術性を高めた作品は、多くの場合宙吹きされます。
宙吹きは吹き棹の先端に溶けた硝子を巻き取ってきて、絶えず吹き棹を回転させながら吹いて、紙リンやハシなどで形を整えます。
引き足や付け足の方法によってステムと台を作ります。
そのままで完成とする場合もありますが、サンドブラストで模様を入れるような切子にしたり、実際にグラインダーで切子を行うなどの装飾を施すこともあります。

ワインを味わう際に、グラスは大切な意味を持ちます。舌はどの部分でも一様に味覚を感じられるわけではなく、部位によって担当する味覚がある程度決まっています。例えば舌の先のほうでは甘味ならびに苦みに敏感であり、舌の両脇は酸味に敏感です。広口のワイングラスでは舌先にまずワインが触れ、細口(末広がり)のグラスでは舌の奥のほうにワインが接触します。
そのため、酸味が特徴のワインを細口(末広がり)のグラスで飲むと酸味ばかり強調され、苦みが特徴のワインを広口のグラスで飲むと苦味ばかりが強調されどちらも「くどい」味に感じられます。さまざまな生産地のワインの長所を味わい知るためには欠点を打ち消すようなワイングラスを選定することが望ましいわけです。もちろん好みによりグラスを選ぶことはあります。

一般的にワイングラスの多くは、丸い本体(ボウル)に脚(ステム)、台(プレート)からなっています。これは、ボウルの部分を直接手で握ると、体温で中身のワインが温まってしまい、味わいに影響が出るとされるためでした。そのため、台を親指と4本の指でつかむのが一番スマートで、脚を親指と人差し指で持つのが一般的な持ち方、ボウルを握るのは最も無粋とされてきました。
しかし実際に測定したところ、ボウルをつまんでもほとんど体温の影響はないことがわかり、現在では最も人気の高いワイングラスメーカーのリーデルでも、Oという、脚のないグラスを発売しています。

ボウルは、香りの鑑賞に適するように、上部が少しすぼまっています。ぶどう品種により、香りの立ち方や味覚成分に違いがあるため、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローを使ったボルドーワイン用ではやや縦に長く、ピノ・ノワールによるブルゴーニュワイン用はまん丸に近い形になっています。このようにすることでワインが舌のどの部分に最初に触れるかが変化し、実際に味覚が異なってきます。

グラスの厚さは薄ければ薄いほど、ワインを美味しく感じられると言われている。薄いグラスには口の厚さがわずか0.3mmしかないものもあります。そのようなワイングラスは破損しやすいため、洗う際には、他の洗い物と区別して洗うなどの注意をし丁寧に扱い、割らないように細心の注意を払わなければなりません。高価なワイングラスを割った場合、経済的損失、精神的打撃があります。近年では破損を防ぐために口の部分を強化したものも出回っています。

 

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