江戸切子と薩摩切子  
ビー玉は、玩具の一種。ガラス製の球で遊戯用・観賞用に用います。

ビー玉


ビー玉
ビー玉  wikipediaより

ビー玉は、玩具の一種。ガラス製の球で遊戯用・観賞用に用います。通常のサイズは1.5cm〜5cm程度。 単色のものや、中に模様の入ったもの、大きい玉、小さい玉といろいろな種類があります。

ビー玉の作り方の基本
高温でガラスを溶解しているルツボの底に、下向きにジョウゴのようなものが付いており、そのジョウゴの出口には左右に動くシャッターがあります。
シャッターを開けますと、溶解したガラスはジョウゴの先端から油のようにすーっと出てきます。
ほんの少し、1cmか2cm程度出てきた所でシャッターを閉じますと、出ていたガラスはちょん切れて落ちてきます。
落ちた所に半円形の溝をらせん状に切った2本のねじがあります。そのねじは互いの溝で落ちてきたガラスを転がすように回転しています。先のほうが少し下げてありますので、ガラスは溝の中を転がりながら徐々に先端の方に移動していきます。
転がっているうちにだんだん丸くなり、時間とともに冷えて硬くなります。
結局最後には丸いガラスのボールが出来ています。
シャッターはどんどん開閉しますから、次々とビー玉が出来てくるわけです。

模様入りのビー玉の作り方
基本の作り方において、ジョウゴとルツボに仕掛けがあります。
基本のじょうごの中に更に細いジョウゴが入っています。その細いジョウゴの上には色ガラスを溶かしているルツボがつながっています。
ですから、シャッターを開けると、外側と内側で色の違うガラスが出てきます。単純な金時飴のようにです。
そうです、とろとろの金時飴をちょん切って溝で転がすのです。
そうすることで中に色の違う模様を入れることが出来ます。

芸術作品としてのビー玉の作り方
これは作家の考え方次第でしょうが、一つの例を記します。
鉄棒の先に溶解したガラスを巻き取ってきます。鉄棒は常に回転させておきます。そうしないと巻き取ってきたガラスが重力で垂れ下がってしまいます。常に回転していれば、回転対象体の形を維持できます。
紙リンなどで円筒形にして、台の上に並べておいた色ガラスの棒を表面にくっ付け、炉の中で溶かしこみます。
炉から出して熱いうちに少し延ばしたりひねったりして模様にします。
先端を切り落として、型に入れて丸くします。
切り口はバーナーで滑らかにします。
ひねり模様の付いた大きなビー玉が出来ました。
作家によってはその上に切子でさらに模様を刻むかもしれません。
ただ、観賞用として、切子細工を施すことは良いでしょうが、所有権の移動を伴うビー玉遊びには、切子細工の入ったビー玉は使いにくくなります。弾くときに切子模様に引っかかりやすいでしょうし、転がって進むときに真っ直ぐ行かないかもしれませんから。

遊び方
ビー玉遊びには地方によって様々なルールがありますが、その基本ルールは、ビー玉の所有権のやりとりです。
多くの場合、自分のビー玉を弾いて相手のビー玉にぶつけ、うまくぶつかると相手の玉は自分の所有になります。
玉を取られた方は、新たな玉を出して再戦に臨みます。
これを繰り返して、時にBが勝ち、時にAが勝って、玉のやりとりが行われます。
このやりとりは数人が加わることも可能で、4〜5人で遊ぶ場合も多くあります。
また、単にぶつけることだけを目的として、所有権の移動が発生しない取り決めのもとに遊ぶ場合もあります。

 

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