江戸切子と薩摩切子  
サンドブラストとは、高圧の空気と砂を吹付けることで、ガラスを切削する技法

サンドブラスト



サンドブラストとは、ショット・ブラストの一種で、表面に砂などの研磨材を吹き付ける加工法のことです。
主に、コンプレッサーによる圧縮空気に研磨材を混ぜて吹き付けるのですが、細かい部品を加工する際には、より大量の研磨材を効率よく吹き付けるためにサンドブラスターという作業箱の中で加工します。
サンドブラストのサンドとは砂を意味しますが、元々は砂が風で飛び、擦れて岩などが削れるてゆく様を見て発明されたという説があります。

鋳物、陶磁器、ガラス工芸品、石材などに表面処理、装飾、彫刻を施す為に用いられます。
また、錆取り・塗装剥がし・下地処理のほか、近年では、回路・IC・電子・電気等の部品・配線加工などでも使われます。
大型加工では、古いオートバイのエンジンブロックを丸ごとサンドブラストに掛け、新車当時の輝きを取り戻すサービスを提供する業者も存在します。

ガラス工芸としては、表面彫刻・加飾の方法や加工後の擦りガラス状態等が、化学腐食のエッチングに似ていることから、20世紀になって用いられだしました。
文字や絵柄を残したい部分のみマスキングを外し(もしくは掛け)、サンドブラストを行なうと、対象部分がすりガラスとなって残ります。グラスのような記念品等の名入れ等でも利用されます。近年は、従来のフッ酸混合液(フッ化水素酸と硫酸の混合液)による腐食(エッチング)と比べて、安全性、生産性にすぐれ、設備の小型化も進んだことから個人でも導入可能な簡易性・加工性等もあり、サンドブラスト加工の品も「エッチング」と呼称されガラス工房や作家において普及しています。

グラスリッツェンでは、グラスの表面をダイヤモンドなどの粉の付いた針で削り、模様を出します。
切子では、ダイヤモンドホイールなどで削り込んで模様を出します。
このサンドブラストは研磨剤を吹き付けて模様を出します。
切子も江戸時代に開発された当初は、グラスリッツェン同様、ヤスリや金属棒で削って模様を出していました。
このように表面のみごく浅くすりガラス状にするのでしたら、切子でもグラスリッツェンでもサンドブラストでもほぼ同様の状態にすることが出来るでしょう。ただ、目の粗さとか、凹凸の状態とか、いわゆる味としての表現はそれぞれ独特のものがあることは間違いありません。
また、ガラスエッチングと表記される事も多いのですが、エミール・ガレ等のそれとは歴史的にも技術的にも全くの別工法です。

サンドブラストは、石材加工にも応用されており、現在、墓石の文字入れは、彫らない表面をゴムシートで覆った上で、サンドブラストによって行うのが主流となっていきました。ゴムシートには、あらかじめ、パソコン上でデザインをした文字をレーザーカッターなどで切り抜いておきます。

(ウィキペディア参照による)

 

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