江戸切子と薩摩切子  
鋳型にガラスの粉を敷き詰め、炉に入れて熔融成形する技法

パート・ド・ヴェール


パート・ド・ヴェールはガラス工芸の一種です。耐熱性のある鋳型にガラスの粉を敷き詰め、炉に入れて熔融成形する技法です。 常温で作業できるますので、バーナーワークなどにくらべて安全な技法と言えますし、切子のようにカッティングもしませんので、工程は簡単になります。

パート・ド・ヴェールは紀元前16世紀にメソポタミアで発明された技法と言われます。
しかし、紀元前1世紀にフェニキアで吹きガラスが発明された後、量産の効かないパート・ド・ヴェールは急速に衰退しました。

1880年代にフランスの陶芸家、アンリ・クロ (Henri Cros) がこの技法を復興すると、ルネ・ラリックをはじめとする当時のガラス作家たちが数々のアールヌーヴォー様式のガラス器を制作・発表するようになりました。
芸術性に富むこの技法は、型に粉状のガラスを敷き詰めるだけでいいという簡単な方法ですので、その製法は秘密にされていました。
そのことが災いし、継承されることがなかったために、当時の技法の大半は失われてしまいました。

1970年代に入り、実験考古学のひとつとしてメソポタミア時代のパート・ド・ヴェールが研究され、復興されました。
その後、改良が施され、パート・ド・ヴェール技法が現在に伝えられています。
(ウィキペディア参照による)

 

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