江戸切子と薩摩切子

宙吹きガラスの特徴


宙吹きガラスの技法は手作りガラスの技法の一種です。金型や石膏型などの型を一切使わず、中空で色々の形に仕上げていくため、自由自在の形や装飾が出来ます。
自由さがあるため芸術としての表現も可能であり、多くのガラス工芸家がこの宙吹きガラス技法を採用しています。
ガラス作品を作る方法としては最も基本的な技法と言っても良いでしょう。
吹き棹の先端に付けた下玉を長くても数分のうちに加工しなくてはなりません。冷えれば硬くなってしまうからです。
熱いうちならばはさみで切ることも出来ますし、長く伸ばしたり、大きく膨らましたり、くぼみをつけたり突起をつけたりすることも自由に出来ます。
その数分間のうちに思うような形にならなければ、再び炉の中で熱してから続きの作業を行うことが出来ます。
しかしこの宙吹きガラスの技法は、見ていて非常に大きな特徴があります。
それは、絶えず吹き棹を中心として回転し続けていることです。ひと時でもその回転を休めば、熱くて軟らかいガラスは重力で変形してしまいます。
新聞紙を重ねて作った紙リンで、真っ赤に焼けているガラスを成形しますが、このとき手のひらに伝わってくるガラスの命を感じるという工芸家もいます。

宙吹きガラスの特徴:一切型を使わないため、自由な形に作り上げることが出来る。

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